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診療科・部門紹介

形成外科

安積 昌吾
平成17年 岡山大学医学部卒業

専門科

形成外科

専門医・資格

日本形成外科学会専門医

小原 慎一


診療内容と科の特色

形成外科全般にわたり診療をおこなっています。

□顔面外傷(顔面骨折、顔面軟部組織損傷)
  各種顔面骨折に対し、観血的整復固定術をおこなうことで骨折による変形、機能障害を改善します。軟部組織損傷では顔面神経損傷、鼻涙管損傷など特殊な組織損傷の修復術をはじめ、残ったキズ痕に対する瘢痕形成術をおこなっています。
□熱傷
  保存的加療では治療できない熱傷に対しては、分層(全層)植皮術により創閉鎖をおこないます。一度治癒した熱傷も時間が経過するとひきつれをおこすことがあり、必要に応じて瘢痕形成術をおこないます。
□難治性潰瘍
  糖尿病、慢性腎不全、動脈硬化、外傷を原因とする難治性潰瘍に対し植皮術や皮弁移植術により創閉鎖します。
□眼瞼下垂
  視野障害をきたすまぶたの下垂に対し、腱膜固定術によりまぶたを挙げる筋肉と瞼板の付着部(腱膜)を短縮することでまぶたの下垂を改善します。
□皮膚良性・悪性腫瘍
  皮膚良性腫瘍日帰り手術でおこなっています。皮膚悪性腫瘍は腫瘍切除にともなう欠損に対し再建が必要となるため入院手術となります。
□手指の神経・血管損傷、切断
  手指の外傷に対し、マイクロサージャリ―を駆使し、神経吻合、血管吻合をおこなっています。特に、切断指に対しては再接着術をおこなうことで切断された指を再びつなぎあわせることができます。
□リンパ浮腫
  乳癌や子宮癌術後に上肢や下肢にむくみが生じることがあります。
一度、リンパ浮腫が発症すると難治化し保存的加療では浮腫の改善を望むことができません。最近では浮腫の改善を目的とした顕微鏡下手術が注目されるようになりました。当科でもリンパ管静脈吻合術をおこなっており、リンパ浮腫の改善に努めています。
□乳房再建
  乳癌術後の乳房欠損に対し乳房再建をおこなっています。再建材料は自家組織移植や人工物を使用します。
□先天異常
  手足の先天異常である多指症、合指症や耳の先天異常である小耳症、埋没耳、折れ耳などに対し、形態の改善を目的に外科治療をおこなっています。
なにかわからないことがあれば気軽にご相談ください。


担当医師からのお話し

世界にまれにみる、高齢者社会の日本の医療において、ガンや心疾患、脳血管疾患など直接生死にかかわる疾患が重要な要素ではありますが、生活の質を高めると言った医療も今後重要になってきます。
健康に年齢を重ねていくうえで、歩行機能のほかに、聞く、見る、話しはできるだけ維持していきたいものです。
形成外科としてお手伝いできる領域に、「見る」があります。

 【眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)】

人の見る、という能力は視力のほかに視野が大事な要素になります。
視力は眼科での治療がメインとなりますが、視野の確保は形成外科の領域になります。
瞼が下がり、光の通り道を遮るため物が見えなくなるというのが眼瞼下垂という病気になります。
大きく、先天性の眼瞼下垂(生まれつき瞼が上がりにくい)と後天性の眼瞼下垂があります。
瞼を上げるには、上眼瞼挙筋という目の奥にある筋肉の働きが瞼にうまく伝わることが必要です。それぞれについて以下のような病態があります。

① 先天性眼瞼下垂症
  A) 筋肉が機能していないか、力が弱い
  B) 骨格や神経に障害がある

② 後天性眼瞼下垂症
  A) 余った皮膚が瞳孔に覆いかぶさる
  B) 筋肉の力をうまく瞼に伝えられなくなっている
  C) 目を開ける筋肉に行く神経が障害されている
  D) 筋肉の病気になっている
  E) 瞼が痙攣するため、目を開けられない

上記のように、目を開けるということについて様々な病気があり、それぞれに治療法があります。まずはきちんとした診断を付けたうえで、それに合った治療を行う必要があります。 当院では先天性、後天性の筋肉の力がうまく伝わらない、瞼の皮膚が余っているという状態の眼瞼下垂について、積極的に手術を行っています。

術式は、病態に応じて複数ありますが、代表的なものを説明いたします。

① 余剰皮膚切除
上瞼の余った皮膚を切除します。テープで瞼を引っ張ると良く見えるといったような方に最適な方法です。垂れてきている皮膚を二重まぶたのラインか、眉の下のラインに沿って切除します。

② 腱膜タッキング
瞼を開ける筋肉の力がうまく瞼に伝わっていないが、症状としては軽症のかたにおすすめの方法です。二重まぶたのラインに沿って皮膚を切開し、腱膜を短縮します。

③ 挙筋前転術
中等症の方にお勧めの方法です。二重まぶたのラインに沿って皮膚を切開し、瞼から一度腱膜、上眼瞼挙筋をはがして、大きく前に引っ張り出して瞼に縫い付けます。伸びきったばねを締めなおすような手術です。

④ 挙筋短縮術
上眼瞼挙筋のほかに瞼を開けることに作用している筋肉がミュラー筋です。ミュラー筋が弛緩していると目を開ける力が落ちるため、重症の方で③挙筋前転術では十分な効果が得られない方にお勧めです。二重まぶたのラインを切開して、ミュラー筋も含めて腱膜、上眼瞼挙筋をはがして瞼に縫い付けなおします。

⑤ 大腿筋膜移植術
筋肉の力がほとんどない、先天性眼瞼下垂症などにお勧めの方法です。上眼瞼挙筋により目を開くことが難しい場合に、太ももの筋膜を瞼に埋め込んで、前頭筋に縫い付け、眉を上げる力を利用して瞼があくようにします。

余剰皮膚切除については、ほかの手術を合わせて行うこともあります。 目が開くことで物が見えるようになるほか、世界が明るくなったと喜ばれる方が多いです。

命にかかわるものではなく、生活の質を高めるための治療になります。
お気軽にご相談ください。

脱毛治療を始めました

GentleLase Pro (ジェントルレーズ プロ ロングパルス アレキサンドライト レーザー)を導入しました。
GentleLase Proは、レーザーの選択的熱作用により、長期的な減毛を目的としたレーザー装置として、日本で初めて薬事承認を取得しました。大口径でハイスピードなレーザー照射が可能となり、パルス幅が可変式となったことで患者様の肌や毛質に合わせた設定で施術できるようになり、より安全で確実なレーザー脱毛が医療機関において可能となりました。

● レーザー治療料金表はこちら(PDF)


医療保険外の自費治療です。
レーザー照射回数は治療内容、部位により違い があります。
(通常3回~6回程度) また、治療効果は人により、充分な効果が得らな い場合もあります。

詳しくは、毎週金曜日午前の形成外科外来まで。
受診を希望される方は、ご予約をお願いします。

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